南太平洋医療隊は、1998年よりトンガ王国を中心にボランティア活動をしてきました。
毎年 トンガタブ本島・ハーパイ諸島に行き、歯科診療・歯科保健活動を行っています。
本島にあるトンガタブのバイオラ病院を中心に十数名の歯科医師、デンタルセラピスト、
デンタルナースが歯科医療に従事しています。 しかしその歯科医療状況は不十分で、
近年う蝕・歯周病が増加傾向にあり、援助活動を必要としています。
歯科診療は、トンガ人の診療を始め在留JICAのスタッフ、日本人の診療、
トンガの診療ボランティア及び歯科材料の補助を行います。
隊員の構成は、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、学生、社会人等で、
歯科保健活動として小学校、幼稚園における歯科健診、歯科保健指導、
フッ化物応用、歯磨き指導等を行います。
また、我々には高額な歯科機材を援助するのは負担なので、
日常に使用する歯科材料の補助や他の効率の良い援助を考え、
人材育成の重要性から2000年よりトンガの歯科医師が日本に来て勉強する、
留学に対するサポートを行いました。
隊員の家庭にホームステイし歯学部研究室にて研鑽に励んでいます。
その トンガの歯科医師は平成13年、14年度には、疫学を勉強する為口腔衛生学会において、
「トンガ王国における学童のう蝕罹患状況と食生活の関連性について」を発表しました。
トンガの小学校では食習慣の問題と齲蝕有病者率が高いが治療率は低く、
食育(特に学校昼食)や予防歯科教育プログラムの実践が必要であると考えています。 |